レベルデザインについて
by matsu1213 on 2025-07-053Dゲームのレベルデザインは超高難易度と言われていて、そこに正解はありません。その中で私はこの記事を書かせていただいていますので、一部誤りである部分もあるかと思います。どうぞその点をご理解いただいた上で、ご覧いただけたらと思います。
「良いマップ」とは?
単純だが、たくさんの選択がある。
たくさんの選択があることは良いことです。プレイヤーが自らの意思でプレイを決定し、駆け引きを楽しむことは、戦略性を持たせるとともに、飽きにくさも提供します。今回はこの立ち回りで負けてしまったから、次はこうしてみようとか。
リスクとリターン
上と少し被ってしまっているところがありますが、「リスクを犯してリターンを得る」という行為は非常に高いゲーム性を提供します。これを意識してマップを設計するだけで、かなり違ってくると思います。
深掘り – 「選択」の意味
では、これらの要素を深掘りしていきましょう。
選択肢の数はどのくらいがいいの?
プレイヤーが希望する選択肢の数は、プレイヤーの願望の数に依存します。
願望の数に対して、マップが提示する選択肢の数は多すぎても少なすぎてもいけません。多すぎればプレイヤーは困惑してしまいますし、少なすぎればプレイヤーはイライラします。
複数の通路がある
激戦区に一番早くたどりつける道、敵はいないが遠回りな道、アイテムがあるが高リスクな道など、いくつかの通路を設けることで、敵に遭遇するまでの選択肢を提供することができます。
状況によっては、少数の選択肢が望まれる可能性があります。
分岐で左右に分かれる程度のものは良いですが、逆に、相手陣地までの道が何本もあると、プレイヤーは困惑してしまいます。
大切なのは、プレイヤーが最も「有効だ」と思う選択肢を選ばせることです。
さらに、それに対してできるだけ早く、わかりやすいフィードバックを与えることで、自身の有能性や、成長を感じさせることができます。
FPSのマップだと3本ぐらいが一般的だと思います。
状況に応じて
状況に応じてプレイヤーに選択をさせることは、立ち回りの重要さを強調する方法の一つです。
また、プレイヤーにとって一番おもしろい選択は、「ローリスク・ローリターン」なものと「ハイリスク・ハイリターン」なものを比較するときです。
一見すると全く同じな2つの通路の選択肢があったとします。それらが状況に応じてリスクとリターンが変化するような設計にすることができれば、さらに良いゲーム体験をプレイヤーに提供することができます。
チェック:それは実際に意味を持っているか?
重要な点として、通路を用意したとしても、それが実際に意味を持っている必要があります。
つまり、「選択肢として機能しているか」ということです。
適切にバランス調整がされておらず、その通路がリスクに対してリターンが釣り合っていない場合、プレイヤーの選択肢は実質一つだけになってしまいます。
深掘り – チェストの配置
とにかくチェストの配置がキモ
Conflictにおけるレベルデザインは、とにかくチェストの配置がキモです。マップを設計する際は、チェストを中心に考えるようにしてください。
チェストを軸に設計することで、「選択」をより多く作り出すことができます。
実際に、チェストを軸にマップを設計してみましょう。
リスクはどんなもの?
チェストのアイテムを取りに行くリスクをここでいくつか挙げておきましょう
・チェストに辿り着く前にやられてしまうリスク
・チェストを開けている間に無防備になってしまうリスク
・チェストを開けている間に周りを見渡せないリスク
・待ち伏せされるリスク
リターンはどんなもの?
考えなくてもわかりますが、チェストのアイテムを取りに行くリターンをここで挙げておきましょう。
・チェストのアイテムをゲットできる
アイデアを出そう
さて。これでどのようなマップが良いのか、そしてなぜそれが良いのかがわかりました。先ほど考えたことを踏まえて、アイデアを出していきましょう。
ポイントは「なぜその配置にしたのか。なぜその配置が面白いのか。」を説明できるようにすることです。まさか「なんとなく」でチェストを配置したりなんてしてませんよね・・・?
以下は、僕が出したチェストの配置のアイデアです。パクっていただいて構いません。
No.1 縦積み
超シンプルな形。チェストでありながら、障害物でもある。広場の真ん中に置くと面白い。
No.2 縦積み v2
No.1の形を進化させて幅を広くしたもの。
No.3 ピラミッド型
とにかくリスクしかない形。でもチェストの中にいいものが入っていると逆に有利になるかもしれない。
No.4 凹地型
チェストを開けている間はローリスク。ただそこから出るにはリスクが伴う。
No.5 曲がり角
向こう側から敵がやってくるかもしれない。
No.6 行き止まり
チェストを開けている間はローリスク。ただ敵が来てしまった場合は死を覚悟したほうがいいかも。
No.7 アスレチック
ミスると大幅なロス&ハイリスク(画像は大幅に簡略化しています)
組み立てよう
必要な材料は揃いました。あとはこれらを組み合わせるだけです!(強引)